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掛け算で希少人材を目指す キャリアの掛け算の重要性とそのステップとは

グローバルレベルで人材獲得競争が過熱するなか、生半可なスキルでは生き残りがどんどん難しくなっています。簡単な仕事は根こそぎAIに持っていかれ、中級レベルの仕事には自動翻訳を携えた新興国の若者が殺到し、市場価値が暴落するでしょう。それらに備えるためには、今から戦略的に自分のキャリアを育てていく必要があります。そのひとつの方法として、キャリアの掛け算という考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。

将来に対するリスクヘッジと、希少人材へのレバレッジ

キャリアの掛け算とは、異なる複数の専門性を持ち、それらを掛け合わせることで新たな職業価値を生み出す考え方のことを指します。例えばあなたが、100人いる中で1位が取れる程度の専門性を持っているとしましょう。そこから1000人中1位、10000人中1位を取るためには、多大な努力が必要になります。しかし、他の専門性で100人中1位を取り、もともと持っていたスキルと新たなスキルをかけ合わせれば、10000人中1位を取ることができます。

例えば、あなたが大学時代の専攻から一貫して、プログラマーとしての専門性を高めてきたとします。ここであえて全く別の畑、マーケティングやWEBデザインなどの仕事についたとしたらどうなるでしょうか。マーケティング×プログラミングというスキルの掛け算ができれば、単にプログラミング・マーケティングの専門性を持っている人よりも、顧客の視点に立ったプログラムの開発や、開発者目線をいかしたマーケティング施策の提案ができるようになるでしょう。またWEBデザイン×プログラミングであれば、より精緻なアーキテクチャの設計、プロダクトの迅速な改善が可能になるかも知れません。

実際にはそれぞれのスキル同士を100%掛け合わせることは難しいかも知れませんが、キャリアの掛け算の有効性のイメージは持っていただけたのではないでしょうか。また、先の例として分野が大きく異なる専門性を掛け合わせてみましたが、プログラミング×UI設計など、より近い専門性同士でも掛け算によって大きな価値を見出すことができるはずです。

とはいえ、いきなり違う畑のキャリアを始めることは簡単ではありません。組織行動論研究者のハーミニア・イバラ(Herminia Ibarra)の研究によると、異なる専門性を身に付ける人たちには、大きく2つの共通する行動があるようです。

Tips 1:2枚目の名刺を持つこと

1つは、百聞は一見に如かず、新しい専門性に飛び込む前に新しい専門性を体験することです。体験するなかで、新しい専門性が自分に合っているかどうか、また現在の専門性との親和性や、専門性の掛け算後の良し悪しについて、より精密にジャッジを下すことができるようになるでしょう。所属する会社の規定さえ許せば、副職やボランティアなど、2枚目の名刺を持つこともよいでしょう。

それが難しい場合、自社内の他部署の人と一緒に部門横断のプロジェクトを立ち上げる、というのも有効な手段です。自分が次に目指したい専門性を持っている部署の人と働くことができれば、新たな専門性に対する具体的なイメージを持つことができるようになるはずです。

Tips 2:多様性のある人的ネットワークを築くこと

ここでいう多様性のある人的ネットワークとは、職種・会社の枠を越えたさまざまな人とのつながりのことを指します。掛け算すべき専門領域の親和性を見極めるためには、やはり色々な人の体験談を聞くことは欠かせないでしょう。すでに掛け算を行った人の話はもちろんのこと、新しく修得したい専門性を持った人から話を聞くことで、明確なイメージを膨らませることができるはずです。

しかし自分とは異なる専門性を持った人とのつながりは、いざ必要となってから作りだすのでは間に合わないこともあるでしょう。どのように行動すれば自分のキャリアにとって魅力的なネットワークを構築できるか、普段から意識して生活することが重要です。

キャリアの競争がグローバルレベルで激しくなるなかで、キャリアの掛け算はあなたの職業人生をアップグレードするための有効な手段のひとつです。そのためには、普段から人的ネットワークの構築や、チャンスが訪れた際にはまずやってみる、という柔軟な姿勢が重要になります。ぜひあなたも、どんな掛け算が有効か考えてみてはいかがでしょうか。

参考文献

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